新着記事

新着記事

【判例解説】賄賂②(刑法各論):最決昭和63年7月18日 

Point  1.株式の公開価格での提供が賄賂にあたるとされた事例  【争点】  ・株式の公開価格での提供は賄賂にあたるか    (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 1.判旨...
新着記事

【判例解説】賄賂①(刑法各論):最決平成24年10月15日

Point  1.換金の利益が賄賂にあたるとされた事案    1.事案の概要    被告人Aは、福島県知事として同県の事務を管理し執行する地位にありました。そしてAは、同県が発注する建設工事に関して、一般競争入札の入札参加資格要件の決定、競...
新着記事

【判例解説】賄賂罪の保護法益-ロッキード事件(刑法各論):最大判平成7年2月22日 

Point  1.賄賂罪は、公務員の職務の公正とこれに対する社会一般の信頼を保護法益とする    【争点】   ・賄賂罪の保護法益    1.判旨と解説    *賄賂罪の解説はこちら    本件では、内閣総理大臣が運輸大臣に対し特定の航空機...
新着記事

賄賂罪とは?わかりやすく解説! 

賄賂罪とは、収賄罪(刑法197条等)と贈賄罪(刑法198条)のことを言います。刑法は、公務員が賄賂を収受したり、私人が公務員に対し賄賂を渡したりすることを禁止しています。     収賄罪には、受託収賄罪、事前収賄罪などがありますが、ここでは...
新着記事

【判例解説】公訴事実の同一性①(公訴の提起):最判昭和29年5月14日 

Point  1.10月14日に行われた窃盗の事実と、10月19日に行われた盗品有償処分あっせんの事実に公訴事実の同一性が認められるとされた事案    1.事案の概要   被告人は「~昭和25年10月14日頃、静岡県長岡温泉古奈ホテルに於て...
新着記事

【判例解説】公訴事実の同一性②(公訴の提起):最判昭和33年2月21日 

Point  窃盗幇助罪から盗品等有償譲受罪への訴因変更が、公訴事実の同一性に欠けるため違法とされた事案    1.事案の概要     被告人は、「昭和27年12月30日頃の午後11時半頃肩書自宅において、Xが川崎市宿河原一九六〇番地帝国化...
新着記事

【判例解説】公訴事実の同一性③(公訴の提起):最決昭和53年3月6日

Point  1.加重収賄罪についての訴因と、贈賄罪についての訴因に公訴事実の同一性が認められるとされた事案    (関連条文)  ・刑事訴訟法312条1項 「裁判所は、検察官の請求があるときは、公訴事実の同一性を害しない限度において、起訴...
新着記事

【判例解説】公訴事実の同一性④(公訴の提起):最決昭和63年10月25日

Point  1.覚せい剤使用で起訴された事案について訴因変更がされ、公訴事実の同一性が認められた事案    1.事案の概要     被告人は、「Aと共謀の上、法定の除外事由がないのに、昭和60年10月26日午後5時30分ころ、栃木県芳賀郡...
新着記事

公訴事実と訴因とは?わかりやすく解説! 

検察官が被疑者を起訴する際には、起訴状を裁判所に提出します(刑事訴訟法256条1項)。起訴状には、①被告人の氏名等②公訴事実③罪名などを記載しなければなりません(刑事訴訟法256条2項)。  ・刑事訴訟法256条1項 「公訴の提起は、起訴状...
新着記事

訴因変更の可否とは?わかりやすく解説!

公訴を提起して公判手続が進行していくと、検察官及び裁判官が、訴因に記載した事実と異なった事実があったのでは?との心証を抱くことがあります。このような場合、検察官は訴因変更(変更、追加、撤回)を請求することがあります(刑事訴訟法312条)。 ...
新着記事

【判例解説】不動産侵奪罪の成否②(各論):最決平成11年12月9日

Point  1.不動産侵奪罪の成否    1.事案の概要     Aは、宅地1496平方メートル(以下「本件土地」という。)を地上の作業所兼倉庫等の建物5棟とともに所有していました。平成8年2月28日、債権者Bの要求により、Bに本件土地及...
新着記事

【判例解説】不動産侵奪罪の成否①(各論):最判平成12年12月15日②

Point  1.不動産侵奪罪の成否    1.事案の概要    株式会社Aは、平成4年12月ころ,その所有する宅地126・15平方メートル(本件土地)を、転貸を禁止し、かつ、直ちに撤去可能な屋台営業だけを認めるとの約定で、Bに無償で貸し渡...
新着記事

【判例解説】不動産侵奪罪における侵奪の意義(各論):最決平成12年12月15日①   

Point  侵奪とは、不法領得の意思をもって,不動産に対する他人の占有を排除し,これを自己又は第三者の占有に移すことをいう  侵奪があったか否かは、具体的事案に応じて,不動産の種類,占有侵害の方法,態様,占有期間の長短,原状回復の難易,占...
新着記事

不動産侵奪罪(刑法235条の2)とは?わかりやすく解説! 

他人の物を盗んだ場合には窃盗罪(刑法235条)が成立します。これは周知の事実ですが、それでは、他人の不動産を盗んだ場合には何罪が成立するでしょうか?     その答えは、タイトルにある通り、不動産侵奪罪です。同罪は1960年に新設されたので...
新着記事

起訴便宜主義(刑事訴訟法248条)とは?わかりやすく解説! 

日本の刑事訴訟法は、起訴便宜主義を採用しています。この制度は、たとえ被疑者が罪を犯したことが確実視される場合でも、被疑者を不起訴処分とすることができる制度です。    ・刑事訴訟法248条 「犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並び...
新着記事

告訴とは?わかりやすく解説! 

刑事訴訟法には告訴という制度が定められています。告訴とは、被害者その他法律上告訴権ある者が検察官又は司法警察員に対し、犯罪事実につき犯人の処罰を求める旨の意思表示をすることをいいます(最判昭和26年7月12日)。     告訴は、被害届や告...
新着記事

付審判手続(付審判請求、準起訴手続)とは?わかりやすく解説! 

現行の刑事訴訟法は、国家訴追主義、起訴独占主義、起訴便宜主義を採用しています。その結果、検察官以外の者は公訴を提起することはできず、また、公訴の提起は検察官の裁量によって行われます。    *起訴便宜主義等の解説はこちら    この制度を採...
新着記事

【判例解説】自首の成否③(刑法総論):最判令和2年12月7日

Point  1.虚偽の事実を申告したことで自首の成立が否定された事例    (関連条文)  ・刑法42条1項 「罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を減軽することができる。」    【争点】  ・自己の犯した犯罪事実...
新着記事

自首とその手続きは?わかりやすく解説! 

犯罪を犯した場合に自首をする犯人がいることはご存知だと思います。自首とは、罪を犯した者が、捜査機関に発覚する前に、自己の犯罪事実を申告しその処分に委ねる意思表示をいいます。自首をした場合、量刑が軽くなる場合があります(任意的減免)。    ...
新着記事

【判例解説】自首の成否②(刑法総論):最判平成13年2月9日 

Point  1.虚偽の事実を申告した場合でも、自首が成立するとされた事例  (関連条文)  ・刑法42条1項 「罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を減軽することができる。」  【争点】  ・使用したけん銃と異なるけ...