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賄賂罪とは?わかりやすく解説! 





 賄賂罪とは、収賄罪(刑法197条等)と贈賄罪(刑法198条)のことを言います。刑法は、公務員が賄賂を収受したり、私人が公務員に対し賄賂を渡したりすることを禁止しています。 

 

 収賄罪には、受託収賄罪、事前収賄罪などがありますが、ここでは単純な収賄罪(197条1項前段)について解説します。 

 

・刑法197条1項前段 「公務員が、その職務に関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、5年以下の懲役に処する。  

・刑法198条 「197条から第197条の4までに規定する賄賂を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者は、3年以下の懲役又は250万円以下の罰金に処する。 

 

収賄罪の保護法益は、「公務員の職務の公正とこれに対する社会一般の信頼です(*最大判平成7年2月22日)。 

 

収賄罪の主体は「公務員」です。公務員とは、国又は地方公共団体の職員その他法令により公務に従事する議員、委員その他の職員」をいいます(刑法7条1項)警察官や国会議員などは公務員にあたります 

 

 「職務」とは、「公務員がその地位に伴い公務として取り扱うべき一切の執務」をいいます(最判昭和28年10月27日)。その公務員の一般的職務権限に属する職務であればよく、具体的にその職務を担当している必要はないと考えられています上記最大判平成7年。*最決平成61年6月27日。*最決平成17年3月11日)具体的職務権限を有さない職務とは、その職の公務員が行いうる職務であるが被告となった公務員の管轄外であったり、具体的状況下では行うことができない職務を意味します。 

 

何故、具体的職務権限に属さない職務に関する行為も処罰されるかというと、一般的職務権限に属する行為に対して賄賂が供与等されれば公務員の職務に対する信頼が害されること、その権限内の事項であれば将来その職務を担当することがあるためです。 

 

また、「公務員が法令上管掌するその職務のみならず、その職務に密接な関係を有するいわば準職務行為又は事実上所管する職務行為」(いわゆる職密接関連行為)も、職務に含まれると解されています(最決昭和31年7月12日)。職務密接関連行為にあたるとされた最近の判例として、教育指導する医師を関連病院に派遣した事例があります(*最決平成18年1月23日) 

 

さらに、一般的職務権限を異にする職務に移った後、前の職務について賄賂を受け取った場合でも、収賄罪が成立するとされています(*最決昭和58年3月25日)。 

 

「賄賂」とは、不正な利益の一切をいいます。金銭だけでなく、菓子、保証の提供、異性間の情交(最判昭和36年1月13日)、換金の利益(最決平成24年10月15日)、株式の公開価格での提供(最決昭和63年7月18日)なども賄賂にあたります。もっとも、社交辞令の範囲内であれば、賄賂との対価性が否定されることがあります(最判昭和50年4月24日)。 

 

収賄罪が成立するには、賄賂を「収受」、「要求」、「約束」する必要があります。 

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