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事件単位の原則とは?わかりやすく解説!

Last Updated on 2022年3月13日

1.事件単位の原則とは? 

 

事件単位の原則とは、逮捕・勾留の効力は事件ごとに生ずるといった原則です。かつては、逮捕・勾留は人について生じるという人単位説という見解もありました。しかし、現行法における逮捕・勾留は被疑事実を基礎として行われている(令状を審査する裁判官は事件ごとに身体拘束の理由を審査しこれの可否を決定する)ため、事件単位の原則(事件単位説)が通説となっています。 

 

*逮捕・勾留についての解説はこちら 

 

事件単位説の場合、逮捕・勾留は事件ごとに成立します。たとえば、Xが殺人事件と窃盗事件を犯したとします。その後、殺人事件で逮捕された場合でも、加えて窃盗罪でXを逮捕することができます。他方で、人単位説によると、その被疑者について逮捕・勾留されている以上、重ねて、別事件を理由とする再度の逮捕・勾留は許されません(事件単位説を前提とするとあまり意味のないことですが、この場合、先の事件の身体拘束期間が満了してから、再度、逮捕・勾留することになるか?)。 

 

*一罪一逮捕一勾留の原則についての解説はこちら 

 

2.参考判例 

 

【判例解説】再逮捕・再勾留の許容性(捜査):東京地決昭和47年4月4日・・・爆発物取締罰則違反で逮捕・勾留された被疑者を、再度、同一の被疑事実で逮捕し勾留請求した事案 

 

【判例解説】一罪一逮捕一勾留の原則と再逮捕・再勾留(捜査):仙台地決昭和49年5月16日・・・常習賭博罪で逮捕・勾留された被疑者を、再度、常習賭博罪(先の逮捕と勾留において被疑事実とされていないが、実体法上一罪を構成する賭博事実)で逮捕し、勾留請求した事案 

 

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